誤解を受けがちな万年筆、パイロット「エラボー」

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以前FaceBookページで取りあげたことのある万年筆、パイロット「エラボー」が再入荷したので改めてこちらでもご紹介したいと思います。

この万年筆、海外では別名Namiki Falcon(ナミキ ファルコン)と言いまして、海外向けは名前を変えて販売しているんだそうです。昔のトヨタのセルシオとレクサスのLSみたいなものでしょうか。これを使ったカリグラフィーの動画が一時話題となりました。

その動画がこちら。

ん~万年筆でここまでできるものなのか…。

これを見てなのかはわかりませんが「ナミキ ファルコンという万年筆を取り扱っているか?」というお問い合わせがかなり来ました。ナミキ ファルコンはありませんがパイロット「エラボー」ならありますよ(..)

しかしこの動画のおかげで知名度が上がったのは嬉しいのですが、使用するにあたって少々誤解が広まってしまいました。

というのもこの動画のような使い方をすると壊れる可能性が高いです。メーカーさん曰く推奨される使い方ではないと…。

動画の方はプロの方だそうで、ペン先はこの方独自にカスタムされています

製品はこの動画ほどグニャグニャしません。確かにこの万年筆は他の製品に比べて書き味が柔らかく、力を入れれば確かによく”しなり”ますが、加減を一歩間違えれば破損してしまいます。

ですのでこのエラボーを買えば動画と全く同じことができるというわけではないんですね^_^;

また、「海外向けでアルファベットを書くのに適した万年筆」という評価も目にすることがありますが、決してそんなことはないと思います。

先ほども言いましたがこのエラボーは書き味がとても柔らかくしなやかなペン先で、日本語の文字を書く際の特徴である「とめ・はね・はらい」がとてもしやすいのです。むしろ日本人向けと言えますね。

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ペン先を見てみると、一般的なペン先よりも先から盛り上がるような曲面が目立ちます。

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同じパイロットの「カスタム74」(左)と並べてみました。比べてみるとペン先の装飾はかなり控えめで、スリムな造りです。

この独特な形状が柔らかな書き味の秘訣のようです(^-^)


 

カリグラフィ動画で話題になったエラボーですが、実際は日本語の文字を書くのに適した実用性に優れた万年筆のようです。

試筆もできますのでぜひ書き味を体感していただきたい一本ですね(^_^)